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ヨーロッパ写真日和VOL.66『牛がきらめく、パリの市庁舎から』

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こんにちは、吉田タイスケです。
茜差す夕暮れ。
1月半ばを過ぎて、パリもようやく冬らしくなってきました。

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先日、フランス政府観光局主催で、各国のジャーナリストに「美味しいパリ」を体験してもらうというツアーが行われました。
そのツアーの中で、ミシュラン星付きのシェフにパリ市長が感謝の意を込めて表彰するというイベントがあり、パリ在住ながらチーム日本として僕も参加してきたのですが…。

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その市庁舎内部があまりに壮麗だったので、写真日和でもご紹介。
今回は普段は入れない、パリ市庁舎内部からお伝え致します。
トリコロールにライトアップされたエントランスから、すでに圧巻です。

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エントランスの丸天井。
実りの麦を抱え、花輪に楽器、天使は踊り、さっそく宴が始まっているようです。

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こちらが表彰式が行われた会場。
まるで宮殿ですね…。

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14世紀半ばから650年余り、パリ市はこの場所を行政機関として使用し続けてきました。
もちろん、今の形になるまでには長い歴史の物語があり、広場で公開処刑が行われていた中世時代から、洗練されたルネサンス様式への立て替えを経て、フランス革命、パリコミューンと政治的事件が続き、19世紀後半には石造りの骨組みだけを残して全焼してしまいます。
現在の形になったのは1870年代から、ロワール渓谷の城を参考に、フランス・ルネサンス様式で19年の月日をかけて再建されたそうです(←wikipediaから。ざっくり650年)。

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表彰式後、ビュッフェの様子。
コックコートを着たシェフ達も。

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ビュッフェの料理は星付きレストランのシェフ達が担当。
供されるのは、もちろんシャンパーニュです。

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窓から望む、サンジェルヴェ・サンポルテ教会。

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ビュッフェ会場の天井画には、夕焼けに佇む農民と牛の姿が。
神話やキリスト教モチーフ、天使を描いた天井画はよく見かけますが、牛は初めて見ました。
画家は19世紀に活躍したジョルジュ・ベルトラン。
当時のフランスは、国民の8割が農業に従事していました。
この部屋が「農業と農家の生活に」捧げられていることにも納得です。
天井画を見ていると、神に感謝を捧げつつ「牛に、農家に栄光あれ!」という声が聞こえるかのようですね。

あとで調べてみると、現在のパリ市役所は行政機関としての機能の他に、レセプション会場としても使用されているそうです。
ちなみにビュッフェ会場となった、この「牛に栄光を!」の部屋は6時間で約100万円。
次回のパーティに利用してみては如何でしょうか??

次の更新もパリからお届けする予定です。
どうぞお楽しみに。

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