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『遺跡とグルメ!食い倒れの国イタリア編・その2』ヨーロッパ写真日和VOL.305

こんにちは、吉田タイスケです。前回に引き続き、イタリア旅行編。今回はローマからお届けいたします。同行の家人は初ローマということで、自分が何かを説明できるわけじゃないんですが、「とりあえず見ておけ世界遺産」でやって参りました。約2000年前の古代ローマ遺跡が並ぶフォロ・ロマーノから。

2000年前も花は咲いていたでしょう。ローマは藤の季節。

どちらかというと、自分は遺跡を見るよりも遺跡を見に来ている人を見ている方が好きなタイプです(←どういうタイプだよ)。「フォロ・ロマーノ、私たちの青春の場所で待ち合わせだね」と20年後に二人は再会することになるんでしょうか。

そういえば、ここで言っておかなければいけないことと言えば、「ローマを舐めるな」です。歴史の話じゃなくて、チケットの話です(!)。「フォロ・ロマーノ?まあ、いつでも入れるだろう」なんて思っていたら、大間違い。とんでもありません。当日に「フォロ・ロマーノ、コロッセオ共通入場チケット」を公式オンラインサイトで探したんですが、その時点で一ヶ月先まで予約でいっぱいでした。えー!!どれだけ人気の美術展覧会なんですか!以前(15年前)はふらりと来て、ふらりと入れた2000年前の神殿は、今や周到な準備をして臨む場所になってしまいました。ああ、オリンポスの神々よ←それはギリシャ。

当日にチケットを探すっていうのもあんまりですが、で、どうしたかというと、あきらめきれずにあちこちのサイトを周り、Tiqetsというところで「ビデオツアーもついてるよ(見ているヒマはなかった)」、という行列スキップチケットを通常の倍の価格で支払って入手しました。もうなんだか、ダフ屋探しの気分です。

ローマに来られる方は、あらかじめチケットのご準備をお願いいたします←当日に探して何とか入った人。

フォロ・ロマーノ内。当時貴族の邸宅が並んでいたというパラティンの丘にて。「オレは決して読まない。写真を見るだけさ」。

パラティンの丘から眺めるフォロ・ロマーノ。当時も2000年前も、上流階級の皆さまは高いところに住みたがるものですね。

そして、フォロ・ロマーノ内で個人的にいちばん気に入っている遺跡がこちら。竈(かまど)の神ヴェスタに捧げるために建てられた円形の神殿の一部。すぐ隣には巫女たちの像が並ぶヴェスタの巫女の家もあり、そちらも必見です。当時神殿内では「聖なる火」が灯され、聖性を保つために純潔を守っている巫女たちがその番に当たりました。

唯一残っているヴェスタ神殿の一部。優美な柱が印象的です。「この巨大な円形の神殿の中央に火が灯り、貴族階級から選ばれた聖なる少女たちがそれを守っていた」というビジョンは、後世の芸術家にもインスピレーションを与えるものがあったのか、19世紀に入ってからイタリアのオペラ作曲家、ガスパーレ・スポンティーニは「ヴェスタの巫女」という歌曲を書いています。初演はパリ・オペラ座!

『時は古代、ローマの将軍リチニオは美しいヴェスタの巫女ジュリアに恋をします。聖火を守る巫女にとって恋は禍であると知りながら、リチニオに惹かれていくジュリア。「一緒に神殿から逃げよう!」と誘うリチニオに、ジュリアの心が傾いたその時、決して絶やしてはいけない聖火の灯が消えてしまい、それに気がついた民衆たちが騒ぎ始め、、』

マリア・カラスがミラノのスカラ座で歌った録音がyoutubeにありますので、巫女の歌声に耳を傾けてみてください。

「無慈悲な女神よ」
https://www.youtube.com/watch?v=Q-3hwmHXeb0

「果たして、この後二人の恋の行方はどうなるのか、、続きはオペラ『ヴェスタの巫女』を検索してニャ」

フォロ・ロマーノの一角は猫天国となっていて、多くの猫がくつろいでいます。観光客が多い時は隠れているので、静かなエリアを探してみてください。きっと猫の神殿が至る所に見つかります。

貴族のテラスにオペラに猫に、となかなか楽しい遺跡散歩。こちらはフォロ・ロマーノにほど近い、イタリア初代国王ヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂。エレベーターで上がれるテラスからの眺望が素晴らしいそうですが、この日は時間が足りず、そこまで辿り着けませんでした。国王さま、また次回にお目にかかります。

さて、遺跡巡りも良いですが、イタリアといえば食い倒れの国(吉田データバンク調べ)。バチカンで働く知人のFさんと合流して、滞在しているアパート近くのレストランで夕食をとりました。生ハム&モッツァレッラ。

野菜の天ぷら(フリット)。フランスには揚げ物が少ないので、イタリアに来るとついつい頼んでしまう揚げ物類。これと美味しいプロセッコがあれば、もうそこは神殿です(←またか)。

「アーティチョークのユダヤ風」 アーティチョークを丸揚げにしたもので、そのまま食べられます。外側はパリパリ香ばしく、中はホクホクでこれもまた良いツマミです。

白ピッツァ。このあとにパスタを頼んでいるのに、ついつい手が伸びる粉物の誘惑。

そしてローマといえばカルボナーラ(発祥の地)。家で作る時のベーコンとは違うスペックのカリカリ感と凝縮された旨味、アルデンテだけどもちもち食感の生パスタ、クリームを使っていないけどコクのある卵ソース、、ちょっと、今フランスまで出前お願いできますかね(遠いわ)。

Da Romolo alla Mole Adriana
https://daromoloallamoleadriana.it/

帰り際に一枚。レストランは満席でした。

グルメついでにもう一点。泊まったアパートのすぐ近くにあった、トリオンファーレ市場で買ってきたものの一部を並べてみました。朝はオーガニックフルーツを最初に食べるので(唯一10年続けている習慣)、果物を大量に。あとは目につくまま買ってきました。手前の皿にのっているスライス肉は、前回も紹介した仔豚丸焼きポルケッタです。ホテル、アパート、それぞれに良さがありますが概してアパートは広く、キッチンもあるので暮らすように旅ができます。今回滞在したアパートはローマの落ち着いたエリアにあり、バチカン市国まで歩いていける距離。周辺には市場もあり、飲食店も多く過ごしやすい場所でした。ヨーロッパアパート暮らし、おすすめです。

Casa vacanze al Vaticano grande comoda e centrale
https://www.booking.com/hotel/it/tinyhouse-roma-prati.ja.html?lang=ja&soz=1&lang_changed=1

そしてもちろん、犬猫もOK(ここは)。

マリトッツォ&シュークリームを狙うトラ猫ノア。クリーム系が大好きなんです。甘いものはあげられないので、時々ヨーグルト(無糖)を少しあげています。というわけで、犬猫と旅するイタリアその2でした。次回も引き続きローマから。バチカン美術館とサン・ピエトロ大聖堂をまとめて(まとめられるのか!?)ご紹介する予定です。どうぞお楽しみに。

『遺跡とグルメ!食い倒れの国イタリア編・その2』ヨーロッパ写真日和VOL.305Takashi -タカシ-

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