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ヨーロッパ写真日和VOL.49『小さな村の、南仏プロヴァンス時間』

こんにちは、吉田タイスケです。夏のパリはバカンスへ旅立つ人も多く、町が一年でいちばん静かな季節です。僕はと言えば、5月にまとまった休みをとってしまったため、8月はどこにも行かずパリでのんびり過ごす予定です。
さて、そんなバカンスの季節、パリの人達が向かう場所のひとつが南仏プロヴァンス。前回に続いて陽光降り注ぐ南フランスから、セニョンという小さな村をご紹介します。

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丘の上に立つ静かなこの村は、30分もあれば端から端まで歩けてしまいます。見るべきものと言えば、12世紀に建てられたロマネスク教会と、噴水と、周りを見渡せる岩山があるだけ。

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村の端にある、この岩山に登ることができます。日本とは違い「行政は何かあっても一切関知しません」の立て看板があるだけで、手すりやロープなどは一切ないので、足元に気をつけながら登りましょう。

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先客のダルメシアン曰く「遠くはリュベロン山脈まで見えるよ」。その昔はここが敵の襲来を察知する場所だったこともあり、周りを一望できます。

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岩山から望む、セニョン村。

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レストランとカフェ、ホテルがいくつかあるものの、雑貨屋もギャラリーもほぼありません。

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まだそんなに知られていないこの村は、僕がイメージする「南仏にゆっくりと流れる時間」を感じさせてくれました。この場所には夏らしい帽子屋もなければ、色とりどりのカゴや、お土産にちょうどいい陶器を売る店、洒落たジェラート屋もありません。でも、何もない代わりに、移り変わる光や赤いヒナゲシを揺らす風を見つけられるし、噴水の水音を聴きながら、石畳に映るジャスミンの影について猫と話したりすることもできます←ただの変な人。そんな「南仏プロヴァンス時間」に浸れるのも、ほんの一瞬ですが。慌ただしく一泊でセニョンを後にして、次回は大都会パリからお届けする予定です。どうぞお楽しみに。

このブログでは二つの町を紹介しましたが、現在発売中のフィガロ・ジャポンでは他にも南仏プロヴァンスの町を紹介していますので、そちらも合わせて宜しくお願いします。

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