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『ベルギー王室御用達のDelvaux(デルヴォー)』ニューヨーク・ニューヨークVOL.58

マディソンです。 先日5番街近くで見つけた、洒落たショーウィンドウのお店に興味を持って調べてみると、ベルギー王室御用達のバッグの、ニューヨーク・フラグシップだということがわかりました。

マンハッタン5番街の高級デパート“ヘンリ・ベンデル”の閉店の折に見つけたショップです。ショーウインドーのバッグ表にフランス語で“これはデルヴォーではありません”って書かれていました。何とユーモラスなんだろうと思って、次は絶対訪ねてみようと思ったんでした。

ウィリアム・テッカムセ・シャーマンとそれを導く天使の像はセントラルパークの南端に飾られています。何と24カラット近くのゴールドリーフでおおわれているそうですよ。

1861年から1865年に起こったアメリカの市民戦争で陸軍大将をつとめた人物だそうです。ビジネスマンであり教育者でもあったそうですが、彼がジョージア州アトランタ市やサバナ市を攻略したことが終戦につながり、余計に血を流さなくて済んだという見方がある一方、南部地方では未だに嫌われている軍人らしいですね。

通りを挟んで南の方向に5つ星で歴史的建造物のプラザホテル。

プラザが歴史的建造物に指定されたのは1986年らしいんですが、実はその2年後の1988年にトランプ大統領が購入して所有していた時期がありました。
投資目的なんでしょうか、オーナーは次々変わり、2004年にイスラエルの不動産企業の手に渡り、改装工事を3年間の後ホテル業が再開されたものの、2012年にはインドの大富豪が75%を所有、サウジアラビアの王族も株主に加わっているそうです。

インドにサウジアラビアと、グローバルな投資環境を象徴するようなオーナー変遷ですね。

通りを挟んで、像の東側にデルヴォーのニューヨーク5番街フラグシップがありました。
1829年にベルギーのブリュッセルで立ち上がったブランドだそうです。

店内で最初に目に入ってくるのが向かって左のこのディスプレイです。ベルギーの制作工場から取り寄せたバッグの型を切る道具を店内に飾っているんです。

このメタルを飾るというのが、最近のブルックリン的な内装に通じて、現代的な印象を受けます。案内してくれたブリンによると、デルヴォーは現在パリやミラノ、それにロンドンだけでなく、東京や北京にも出店しているそうなんですが、ぞれぞれのフラグの内装やムードを地域に合わせて変えているとのことでした。

少し前までハイブランドのショップは、何処にあってもそのハイブランドの個性がわかるようになっていて、それでどこも同じ内装という結果になっていたんですが、近年お客さまの方がそれでは飽きてしまうようで、例えばマンハッタンの中でもルイ・ヴィトンなど、5番街とソーホー、ロックフェラーと地区によって雰囲気の違う店舗づくりをしてきています。

2階に通じる店内の階段は、黄、赤、黒とベルギー国旗の色になっています。
心憎い演出ですね。こういう遊び心、ゆとりある趣にせかせかしたニューヨーカーたちはシビレルんでしょう。

6百万人のインスタフォロワーを持つ、ニューヨークのソーシャライト、オリビア・パレルモも大の愛好家だそうです。彼女は不動産コンサルタントの父親とインテリアデザイナーの母親を持ち、ニューヨークのチャリティパーティやイベントには欠かせない存在です。

階段を上がると、出ました!王室御用達の印。1883年以来だそうですから2百年以上もの伝統があるんですね。

2階にかかっているこの巨大シャンデリアは、ベルギーの教会から運んだそうです。一階の壁に飾られているメタルの皮切り型とマッチしていますが、教会のライトだったからでしょうか、インダストリアルでありながらも、とても上品で落ち着いていますね。

王室御用達とはいえ900㌦程度のバッグもありますし…と思ったらこれはミニバッグなんですね。

ミニバッグがたくさん棚に飾られている棚が2階にあるんです。上段に並んでいるのがニューヨークのご当地ミニバッグで、イエローキャブ、ホットドッグ、アメリカ国旗のデザインになっています。

ブリンが中を開けて見せてくれました。小銭入れ、リップ入れぐらいの大きさでしょうか。

これが噂のフレンチフライのミニバッグ。マクドナルドのフライと赤いスプーンが既に入ってしまっているので、これは中には何も入れられません。飾り用になりますが1250㌦です。ユーモアのセンス、抜群。

といって、もちろん王室御用達の本領発揮はこうした、信じられないくらいの細工が施されたバッグでしょう。思わずため息が出ますね。

如何でしたか。ニューヨークに来られたなら、是非訪れてみてください。
ユーモアあふれるミニバッグはもちろん、最高に緻密で精巧な細工が施されたこの写真のようなバッグは美術品といってもいいくらいですし、扉の写真のようなニューヨーク・ソーシャライツに大人気のバッグなど、バラエティーに富んでいて必見のショップです。

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