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【プロ直伝】レディース・メンズの革靴の種類|特徴や代表ブランド、おすすめシーンを徹底解説!

ビジネスやオケージョンのシーンで大活躍する革靴。ですが、一口に革靴と言っても種類はさまざま。「ストレートチップとウィングチップ、聞いたことはあるけれど違いは?」「TPOに適した革靴の種類は?」など気になる人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、靴磨き職人の冨樫輝好さんにインタビュー。レディース・メンズの革靴の種類を、発祥から魅力や特徴、おすすめシーン、靴を履くときの注意点まで徹底解説します。

さらに革靴の種類ごとに、冨樫さんおすすめのブランドを教えていただきました!ぜひ革靴選びの参考にしてみてくださいね。

プレーントゥ


レディース

メンズ

◎靴の特徴
プレーントゥは、つま先や甲にミシン目や飾りのない無飾りの靴のこと。大きく分けて4つの種類があります。なんと、冨樫さんが自らイラストを描いてくださいました!

・「外羽根」タイプ

靴紐を通す鳩目が4~5つで羽根と言われるパーツが甲革の上に被せるようについています。プレーントゥの中でもカジュアルに履けるデザインです。

・「Vフロント」タイプ

外羽根の鳩目が2~3つと少なく、羽根の付け根が長くつま先に向かってV字に広がっているデザイン。通常の外羽よりもシャープな印象が出るので、エッジの効いたコーディネートと相性抜群。

・「内羽根」タイプ

羽根が甲革の下に縫い付けられています。スーツに合わせるならこれ、というくらいの定番靴。フォーマル、ビジネスにおすすめです。

・「ホールカット」タイプ

一枚の革を贅沢に使用し縫い合わせが踵部分にしかないのが特徴。飾り気がない分、靴のラインが出るデザインです。上品な雰囲気の靴が欲しい方はホールカットがおすすめ。

◎発祥や由来
1800年代にヨーロッパで考案された歩兵用の靴が起源とされています。1930年代にはアメリカで郵便配達員や海軍士官の靴として正式採用されるなど、アメリカ文化に溶け込んでいきました。1960年代からはアイビー出身のビジネスマンがスーツに合わせたことから、アメリカントラッドの定番シューズとして定着しました。

◎代表ブランド
ALDEN(オールデン)
1884年、マサチューセッツ州にてチャールズ・H・オールデンにより設立された、アメリカントラッドを体現するレザーシューズブランド。シェルコードバンをはじめ、こだわりの素材と、丁寧な手仕事に定評があります。そんなコードバンの美しさが魅力の外羽根プレーントゥ「990」はオールデンの代表作。

ストレートチップ


レディース

メンズ

◎靴の特徴
ヴァンプ部(甲とつま先を覆う部分)を一直線に横切るシームがアクセント。「ストレート・トゥ・キャップ」や「一文字」とも呼ばれ、紳士靴の代表的なデザインの一つです。革靴は履きシワがどうしても付いてしまいますが、ストレートチップの靴は一文字の切り替えよりも前のつま先にシワが付きにくいので、美しさを保ちやすい特徴があります。

◎発祥や由来
ストレートチップの起源は軍靴。行軍中にぶつけたり削れたりしてしまうつま先にあて革をして補強をしたのが始まりだといわれています。元々は軍隊由来のハードなデザインではありますが、現在ではビジネスシーンでスーツに合わせて履かれることが多いです。

◎代表ブランド
Edward Green(エドワード・グリーン)
1890年、靴の聖地・ノーザンプトンの小さな工場で紳士用の靴を作り始めたエドワード・グリーン。そこで制作される靴は履き心地も良く、丈夫で、洗練されたデザインを兼ね備えた最上級の靴でした。

1983年にイタリアのシューズデザイナー・ジョン・フルスティック氏に引き継がれましたが、ブランドと同時に「でき得る限りの上質を求める」というエドワード氏の哲学も受け継がれています。

そんなエドワード・グリーンの代表的なストレートチップが、1930年代から変わらないスタイルのモデル「チェルシー」。スワンネックと呼ばれるステッチが特徴です。

オックスフォード

◎靴の特徴
短靴の原型となった紐付きの靴で、紐を通す部分の羽根のような革の縫い付けが甲革に隠されている内羽根と呼ばれるデザインが特徴。内羽根で短靴であればストレートチップでもウィングチップでもプレーンでもオックスフォードと言います。「革靴と言えばこれ!」というくらい定番のスタイルです。

◎発祥や由来
17世紀の英国でオックスフォード大学の学生がブーツ型の靴を短靴にして履き始めたことからオックスフォードシューズという名前がつきました。

特徴である「内羽根式」は、英語ではバルモラルと呼ばれます。スコットランドのバルモラル城が名前の由来で、考案者のアルバート公(ヴィクトリア女王の王配)が内羽根式の靴を履いてバルモラル城でリゾートを楽しんだことによるのだとか。

内羽根式に対して紐を通す部分の羽根のような革を外から取り付ける「外羽根式」があります。混同されがちですが、ダービーシューズやブラッチャーと呼ばれるもので、また別種類の靴です。

◎代表ブランド
Church’s(チャーチ)
クラシックなオックスフォードシューズの典型とも言え、イギリス人大使や政治家の多くが履いていたことにちなんで領事を意味するConsul(コンサル)と名付けられました。現在は2003年に誕生した同ブランドのメインラストである木型173を採用しており、丸すぎず角張りすぎないトゥデザインや、ほどよい長さのノーズが特徴的です。そのシルエットは靴好きなら一目見てチャーチと分かるはず。

ウィングチップ


レディース

メンズ

◎靴の特徴
靴の甲の飾革「チップ」のデザインを指し、小穴や縫い取り、切り替えでW字型の装飾をされた靴がウィングチップです。W字型の装飾が鳥の翼のような形をしているためそう呼ばれています。日本では「おかめ飾り」と呼ばれることもありますよ。

ドレスシューズの中でもかなりカジュアルなデザインに分類される靴。特にロングウィングチップなどはワイドパンツやデニムとも相性がよいので、カジュアルに合わせる革靴として重宝する一足です。

◎発祥や由来
16~17世紀ごろにケルト系民族のゲール人が履いていたギザギザの切り替えしや、ダブルステッチが施された耐水性高い労働靴がルーツと言われています。

19世紀末に機能性とデザイン性がイギリス貴族に取り入れられ、田舎での散策や狩りで使用する靴としてウィングチップのカントリーブーツが開発されました。さらにそのウィングチップをドレスシューズに取り入れられたことで、現在の定番デザインであるウィングチップシューズが誕生。また、1920年代にはアメリカに渡り独自の変遷を遂げロングウィングチップなど、カジュアルなアレンジをされて愛されています。

◎代表ブランド
Tricker‘s(トリッカーズ)
トリッカーズは1829年にノーザンプトンで、ジョセフ・バールトップによって創業されました。チャールズ国王が皇太子だった頃に「プリンス・オブ・ウェールズ」のロイヤルワラントを授かったブランドとして、英国王室に靴を収めています。BOURTON(バートン)やMOLTON(モールトン)はウィングチップの代名詞とも言える一足です。

ローファー


レディース

メンズ

◎靴の特徴・発祥や由来
ローファーは、1920年代に英国王室や貴族階級の室内履きとして誕生したルームシューズが、その利便性やデザインから外履きに転用されたもの。Loafer=怠け者の名前の通り、靴紐を使わずにそのまま脱ぎ履きができるのが特徴です。

ヨーロッパで生まれたものがアメリカに渡り、それぞれ発展していったためかデザインが豊富で、定番のペニーローファーやタッセルローファーをはじめ、キルトローファー、ビットローファー、飾り気のないヴァンプローファー、ハーフサドルやフルサドル、ビーフロールローファー等、それぞれに名称があります。
※ヴァンプ(甲革)

◎代表ブランド
G.H.BASS(ジーエイチバス)
アメリカのシューズブランド。1936年に発売されたWeejuns(ウィージャンズ)は今でも変わらず人気の定番アイテム。マイケルジャクソンが履いていたことでも有名です。

◎履くときの注意点
ローファーは紐がないためフィッティングが大事。天然皮革であれば履いていると足に馴染むものが多いのでジャストサイズか少し小さめを推奨します。一方、エナメルなどの加工をされていると馴染みづらいので、少し緩めをインソールで調整しながら履くのがおすすめです。

スーツに合わせる方も多いローファーですが、ルームシューズから派生している靴のため、結婚式などのフォーマルな場には相応しくありませんので注意しましょう!

ビットローファー


レディース

メンズ

ヴァンプの帯状のベルトの上に、馬具(ホースビット)を模した金具が取り付けられているデザインのローファー。

◎代表ブランド
GUCCI(グッチ)
グッチは古くから乗馬の世界からインスパイアされたアイテムを発案しており、ホースビットローファーもその歴史から生み出されました。金属の飾りがつくことで、カジュアルなローファーをエレガントな雰囲気で履くことができます。

タッセルローファー


レディース

メンズ

ヴァンプに房飾りのついたデザインのローファー。コインローファーと比べるとクラシカルな印象で履くことができます。

◎代表ブランド
ALDEN(オールデン)
1884年、マサチューセッツ州にてチャールズ・H・オールデンにより設立された、アメリカントラッドを体現するレザーシューズブランド。シェルコードバンをはじめ、こだわりの素材と、丁寧な手仕事に定評があります。タッセル・モカシン(ローファー)の原点と言われる「#563」というモデルが有名です。

スリッポン

◎靴の特徴
足を滑り込ませるという意味の「スリップオン」が縮んで「スリッポン」になりました。紐や留め具などがなく、足をすべり込ませるだけで履けるサイズ調整のない靴のことです。
パンプスやローファーなどもスリッポンの一種ですが、一般的には「紐の付いていないスニーカー」を指すケースが多いです。

◎代表ブランド
VANS(ヴァンズ)
アメリカのスニーカーブランド。サーフィン、スケートボードをはじめとするスポーツをはじめ、サブカルチャーのアイコン的存在としてその名を確立しています。1970年代後半に登場した「スリッポン」は、1982年に公開された映画『初体験/リッジモント・ハイ』(邦題)で主演のショーン・ペンが劇中に履いていたことでブームになりました。

モカシン/デッキシューズ


レディース

メンズ

◎靴の特徴
袋状に足を包むトゥルーモカシンと、袋状になっていないイミテーションモカシン(モック・モカシン)に分けられます。トゥルーモカシンの方が柔らかく履きやすいですよ。モカシンという名前は、シューズの甲部分がU字に縫製されていること(モカシン縫い)に由来しています。

デッキシューズはモカシン縫いが多いため、デッキシューズ=モカシンと思われがちですが、厳密には区別されます。「デッキ」とは船の甲板のことで、甲板で履くために作られた靴です。

従って、本底はスペリー・ソールのようにゴムなど滑りにくい材質で、水をはじく独特の意匠が施されている場合もあります。アッパーも防水性が考慮され、革の場合はオイルを染み込ませてあるのが一般的。モカシンタイプの他にオックスフォードタイプもありますよ。

◎発祥や由来
構造がシンプルでその原型は靴の起源ともされるモカシン。一枚の革で足をくるんだのが始まりで、原初的な形は1万4000年も前にあったという説も。

モンゴロイドと一緒にアメリカ大陸に渡り、ネイティブアメリカンの手で発達し、足裏から袋状に包む一枚革に甲部分の革がのせられた形になり、ビーズやフリンジ等の装飾がつきました。堅いソールの着いた近代的なモカシンが登場したのは20世紀初頭です。

◎履くときの注意点
モカシンシューズは柔らかい素材が使用されることが多いので、革が伸びやすいです。最初から大きいサイズを選ぶと後々緩んでしまうため、それを加味してサイズを選ぶのをおすすめします。

また、1枚革を使用しているモカシンは、アッパーに穴が開くと修理ができないこともあるので、ソールが減ったら早めに修理に出しましょう。

◎代表ブランド
Russell Moccasin(ラッセルモカシン)
1898年アメリカ、ウィスコンシン州のウィル・ラッセルにより設立されたブランド。100年以上経つ現在も、モカシンの代名詞的存在です。少数の熟練した職人が、昔ながらの製法により手作業で仕上げるというこだわりよう。耐久性・耐水性もあり、一生ものと言える職人気質のアイテムを提供し続けています。

モンクストラップ


レディース

メンズ

◎靴の特徴
主に紳士靴に見られる定番的スタイルの一つ。プレーントゥのインステップ部を、バックル付きのストラップが横断しているスタイルです。このストラップが特徴なので、「モンクストラップ」と言われています。「モンク」は修道僧を意味し、ヨーロッパアルプス地方の修道僧が考案したことからこの名前となりました。

◎発祥や由来
モンクストラップと呼ばれる革靴の歴史は非常に古く、その原型は15世紀にまで遡るといわれています。起源はアルプス地方の修道士=モンクが履いていたサンダル。そして、それを原型にした革靴がタウンシューズとして登場したのは1930年代になってからです。1940年代のアメリカではフォーマルウェアとして発展した経緯もあります。

◎代表ブランド
・JOHN LOBB(ジョン・ロブ)
ロイヤルワラントを授かっている英国王室御用達のブランド。1866年にロンドンのジャーミンストリートに出店すると、その技術と品質の高さから評判が広がり、上流階級や政財界のエリートを顧客としてビスポークの受注を受けるようになりました。

・WILLIAM(ウィリアム)
1902年にフランスのパリに出店。確かな技術はパリっ子たちにも受け入れられ「キングオブシューズ」と呼ばれる地位を確立しました。「ダブルモンクと言えばウィリアム」というほど、基本であり憧れの一足です。

特徴を知ると革靴選びがもっと楽しく!

今回は靴磨き職人の冨樫輝好さんを取材して、革靴の種類についてご解説いただきました。一見形が似ている革靴ですが、こんなにも種類があり、タイプごとにさまざまな特徴や、その靴がつくられた歴史など、奥が深いのがとても印象的でした。

その靴が生まれたストーリーを知っていると、靴選びがさらに楽しくなりますよね。ぜひこの記事を読んで、素敵な革靴ライフをお送りください!

教えてくれたのは靴磨き職人・冨樫輝好さん

靴修理工房「GMT FACTORY」の店長。シューケアを担当し、汚れ落としや保革、キズの修復などを各種の革で行う。個人でもイベント、出張磨き、ワークショップ等幅広く活動中。

Instagramはこちら
https://www.instagram.com/tomigaki_gmtfctr/

▼GMT FACTORYとは?

靴・服・鞄や革小物、ファッションアイテムのリペア・リメイクを行う。代々木上原に本社を構え、靴の輸入・卸売り事業を展開。靴を履く人の気持ちを考えて自社で商品の開発も行っている。

HPはこちら
http://www.gmtfactory.com/

冨樫さん監修!化粧品ブランドコラボのレザーケア乳液

冨樫さんが監修し、化粧品メーカー「Earth∞You (アースアンドユー)」と、日本最古の靴クリームメーカーの「ライオン靴クリーム」と共同でレザー用ケア乳液を開発。その名も「Leather Cosmetics」です。

97%天然由来の成分でできており、捨てられてしまう予定の資源を再利用するなど、革にも環境にもやさしいエシカルなアイテム。革靴だけでなく、バッグやお財布など幅広い用途で使用可能なローションタイプ。布に染み込ませ、やさしく拭き取るだけでお手入れが完結します。香りも◎

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【プロ直伝】レディース・メンズの革靴の種類|特徴や代表ブランド、おすすめシーンを徹底解説!staff

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