ライフスタイルにプラスになる、ファッショナブルな情報を発信。-abox-

840

『セーヌ川沿い、絵本の中でハイキング』ヨーロッパ写真日和VOL.232

こんにちは、吉田タイスケです。残念なことですがフランスではコロナウィルス感染者が再び増加傾向で(8月末現在)、屋外でもマスク着用を義務とする町が増えてきました。現在はEU内外どちらも旅行中止勧告などは出ていませんが、未だにあまり遠くへ旅行する気分にはなりません。日本も気軽に海外旅行ができる日々には遠い状況ですが、こちらのブログでフランス田舎生活等をお楽しみいただければと思います。さて、写真はご近所にあるセーヌ川沿いの別荘地から。こういう建築を「親方さま様式」と勝手に呼んでいます←なにそれ。

セーヌ河岸には豪奢な別荘が並ぶノルマンディーの町、レ・ザンドリー。英仏百年戦争の昔、要所であったこの地に建設されたガイヤール城を巡って、両国の間では熾烈な争いが繰り返されました。現在は廃墟となっているその城の紹介はまた別の機会に譲り、今回はハイキングコースとなっている丘陵を歩きます。

市街地から突然緑のトンネルが始まるこちらが、入り口です。どうぞどうぞ。

歩いているとすぐに車が道路を走る音も聞こえなくなり、自分の足が小枝を踏む音、風が緑を揺らす音だけを聞いていると、全く違う世界に来た気分になってきます←まだ15分歩いただけ。

リズムある葉の形。もう少し、この葉が何なのか、どんな樹木なのかわかるようになりたいですね。

トンネルの向こうには、広がる青空。

「心が指し示す道を歩くんだメエ」

ふかい、深いよヤギ!

そしてまた、緑のトンネルへ。

光が何かを透過しているモチーフが好きです。

さて、ヤギに教えてもらった道は間違っていなかったらしく、しばらく歩くと見晴らしの良い開けた場所にたどり着きました。深呼吸。

パリから一時間ほど離れるだけで、見渡す限りの緑です。

自分が自然に囲まれた場所で育ったわけではないんですが、いつかどこかで、この風景を見たような気がすると時々思えるのはなぜでしょうか←知らんがな。

森のトンネルを抜けると、どこまでも広い農地が待っていました。

そして、牛の皆さん。

ランドネ(ハイキング)の地図は、この狭い場所を通れと描いてあるんですが、これ、牛に睨まれてますよね、、。

「オレらの前を通ったら、どうなるかわかってんだろな」

見てます、めっちゃ見てます。アメリカでは、サメより牛に殺される人間の方が多いそうです。それくらい怒ったら恐ろしい牛さん達が見てますよ。

本来は画面左、黄色い印のあるところを超えて行くんですが、むり。無理ムリ!あきらめて迂回します。

牛をやり過ごしたら、次は「礼拝堂の道」と名付けられた小道を歩いていきます。右にある家の、植物に包まれている感じがいいですね。

歩いていると、「校舎の窓」を思い出すような家がありました。

全景は畑がある田舎家。

しばらくして、道の名前の由来となったであろうチャペルを見つけました。個人宅の敷地内にある、プライベートな礼拝堂のようです。苔生した屋根に時間が積み重なっていて、いいですね。

この緑の小道には、ちょっと住んでみたいと思えるような明るい長閑さがありました。

「礼拝堂の小道」。黄色い印はこの道がハイキングコースであることを示しています。

そして再び森へ。今回歩いているのは所要10km、約3時間のコースです。がんばれ自分。

「この先私有地、10月から2月は銃弾に気をつけて」の看板です。フランスの森では秋から冬にかけて狩猟が行われているところが多く、気をつけないと「危険な紅葉の森」になってしまいます、、。

こちらは森の中に一本だけ、ひときわ目立つ大きな木。恐らくはブナでしょうか。

このバツ印は、「こちらの道は間違いです」という意味です。

以前、苔天国である奥入瀬渓流で森ガイドさんにミクロな苔世界を教えてもらって以来、どこでも苔が気になります。これは、スギゴケ、、かな←自信がない。ここにも小さな森があるようです。

不思議な数字も発見。狩りで使うものでしょうか。219、、に、い、、、ニーク、肉をたべろってことか!←ぜったい違います。

森の中に清流。ここは昔、洗濯場所として使われていたそうです。

水の流れを聴きながら、一休み。

「おう、モウおつかれだな」

森を出ると、また牛が迎えてくれました。人に会うより動物に会う方が多い、ノルマンディーのランドネコースです。

さて、天候もイマイチですがあと少しだけ。セーヌ川沿いを最後に歩きましょう。

石灰質(?)な崖が、特徴的な河岸の風景です。

そして最初の一枚に戻ります。セーヌ河岸沿いに、こんな別荘が等間隔に立ち並んでいるとは知りませんでした。

ちょっと田舎家風。ホビットたちが住んでいるかも知れません。

こちらは窓も多く、採光優先ですね。

伝統的な木組みのデザインを取り入れた邸宅。どこも、庭の敷地も広いんです。

まだまだ崖下の「親方さま様式」は続きますが、この辺で。ヤギに諭され、ウシと戦い、緑に迷うランドネコースを歩きました。次回はイギリスに近い半島を目指します。どうぞお楽しみに。

『セーヌ川沿い、絵本の中でハイキング』ヨーロッパ写真日和VOL.232staff

関連キーワード

関連記事