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ヨーロッパ写真日和VOL.171『物語が生まれる街、プラハから』

こんにちは、吉田タイスケです。パリのイルミネーションを眺めた後は、12月のプラハを訪ねましょう。

ホットワインでほっと一息、、、すいません。欧州のクリスマス・マルシェに必ずあるものと言えば、ホットワイン。日本で言うと甘酒でしょうか。
砂糖もしくはハチミツとシナモン、オレンジ、クローヴなどで煮出しています。冬にワインが余ったら、ぜひ作ってみてください。

さて、知らなかったのですが、チェコといえば人形劇と言われるくらい、この国では昔から人形劇が愛されています。今回はその舞台や人形に会いに、チェコを訪ねました。上の写真は人形博物館のある、フルディムという町の広場です。

こちらが人形博物館。

企画展として「マリー・パン(小さな人間)」というタイトルの映画のセットを展示していたんですが、それが凝りに凝っていて、セットを見ているだけで物語が始まりそうでした。

縮尺がわかりにくいですが、あやつり人形の大きさは15cm程度です。ストーリーは主人公であるマリー・パンがある日、「自分の人生には欠けているものがある」という夢を見ます。その「欠けているもの」は夢ではわからず、それを探して彼は旅に出るというお話。

チェコでは2015年公開の映画ですが、予告編が下記リンクから見られますのでぜひ。
https://www.youtube.com/watch?v=yeZe4U2ElvU

言葉はわかりませんが、細かいディティールには感動します。
これを1コマずつ動かして撮影していくという、、、。日本では2017年にEUフィルムデーズで東京、京都で公開されたそうですが、残念ながら日本語のDVDなどはありません。誰かに翻訳してほしい。

すでにお土産屋さんでは、人形関連が気になります。写真はマグネットでキャラクターが動く小さな劇場←買って一度も使わないパターン。

プラハに戻ってきました。写真は旧市庁舎にある、黄道十二宮が描かれた暦版。

歴史の趣を残す、パサージュ・ルツェナ。この街自体が、もう劇場のようですね。

チェコは世界でも珍しく、芸術大学で人形劇を学ぶことができます。人形劇学科の学生たちを訪ねました。皆とてもチャーミングで、そのまま映画にしたいくらい。なんというか、キラキラしてました(笑)。青春が眩しい。

創作劇も演じてもらいましたが、想像力だけが世界を変えられると、改めて気づかされる寸劇でした。今自分がいる部屋を王国にするのも、狭い檻にするのも、想像力。

実習で使われるあやつり人形たち。どこかユーモラスですね。

こちらはプラハにある、カレル・ゼマン博物館。ジュール・ヴェルヌの作品を映画化した監督で、博物館ではその不思議な世界を追体験することができます。

潜水帽を被って、水深2000mまで潜ってみたり。

天を翔ける白馬に跨って、星空を自由に飛んでみたり。主に子供向けですが、、、。

白馬に乗って、続いてはカレル橋にたどり着きました。30体の彫刻が欄干を飾り、壮麗な印象です。時間を選ばないと人混みで橋を渡ることさえ困難になりますが、、。両岸に塔があり、登ることもできる(エレベーターはもちろんありません)ので、体力がある時はおすすめします。

この日は体力はなかったのですが、撮影のために登りました(笑)。ライトアップされた百塔の街が、よくわかります。ここからまた降りるのはつらいので、もう一度白馬に乗って帰ります。

一夜明けて、プラハの街を走る猫バス、、ならぬトラムの内装。シンプルな中に赤が効いてます。

想像力さえあれば、ビルだって踊ります。フランク・ゲーリーが設計を手掛けた「ダンシング・ハウス」。最上階にはカフェがあり、ヴルタヴァ川が見晴らせます。

物語や空想だけではなく、遠い国の誰かや、未来を想うことも想像力。「想像力がない人間は、翼がないのと同じ(モハメド・アリ)」、イメージする力が、自分を取り巻く世界を唯一変えられます。

街角では人形が歌い、星空には白馬が舞う百塔の街、プラハからお届けしました。次回の更新もどうぞお楽しみに。

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