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『古都ウィーン、カフェ巡りと世界一美しい図書館へ』ヨーロッパ写真日和VOL.207

モーツァルトも歩いたであろう石畳。オーストリアはウィーンのブルート通りからこんにちは、吉田タイスケです。今回も前回につづき、古都ウィーンから。

王宮近くのパサージュで見つけたアンティークショップの広告塔ならぬ、広告小屋。書体やアーチ窓、佇まいもレトロというか昭和でいいですね。ウィーンはヨーロッパの昭和。

こちらも同じパサージュから。

高級食材スーパー「ユリウス・マンイル」向かいにあるカリアティード(女人像柱)。建築を支える像柱は男像彫刻が多い印象ですが、ウィーンにはこのカリアティードが似合っていて、見かけるたびに撮影してしまいます。

さて、ウィーンといえばカフェ。300年以上を誇るウィーン・カフェ文化の歴史の中で、多くの老舗店が今も多くの人々に愛されています。19世紀末にオープンして以来、グスタフ・クリムトやエゴン・シーレを始め、多くの天才たちが集まったカフェ・ムゼウムもそのひとつ。天才カメラマンとして、ここは足を運ばなくては、、、

晴れた日には気持ちの良い、テラス席もおすすめです。

赤いソファがクラシックな店内。

トプフェン・トルテ=チーズタルト。自分にとってウィーンのケーキは、夢に出てきそうな「洋菓子」(「スイーツ」ではなく)。どこか懐かしい王道な趣で、何度でも食べたくなります。

軽食もこちらで。かぼちゃのリゾット。ハーブと、塩味を加える生ハム添え。

CAFE MUSEUM
https://www.cafemuseum.at/en/cafe-museum.html

続けてもう一店ご紹介。今グーグル検索したら、何と系列店が青山にある(!)カフェ・ラントマン。19世紀末、ウィーンで「最もエレガント」なカフェとして誕生して以来、その地位が変わることはありません。高い天井と、広くゆったりとしたスペース。パリにもこういうカフェがあればいいのにと、ウィーンに来るたび思います。

カフェ・ラテに合わせるのはこちら。オーストリア皇帝、フランツ・ヨーゼフ一世が好んだというエピソードから「カイザー(皇帝)・シュマーレン」の名で親しまれている、ミニパンケーキ。大好物です(宣言)。

CAFE LANDTMANN
https://www.landtmann.at/en/cafe-landtmann.html

カフェ巡りをした後は、「世界一美しい」図書館へ向かいます。図書館としてヨーロッパ最大のバロック建築でもあるオーストリア国立図書館は、ハプスブルク家が長く居城としたホーフブルク宮殿内にあります。こちらが図書館へと上がる階段ホール。

二階に上れば、そこはまさに絢爛豪華。プルンクザール(豪華な広間)という名前通り、圧倒される空間が待っています。それもそのはず、この図書館自体がハプルブルク帝国の権威の象徴であり、ここを訪れた隣国の外交官や文化人は、今ここを訪れる人たち以上に圧倒されたに違いありません。

天井まで積み上げられた蔵書。総数は20万冊を超えるそうです。建築に合わせてカーブしている本棚も美しく。

隠し扉があり、本棚の後ろにも本棚。

図書館内ではテーマに沿って、いくつかの本を展示しています。こちらは15世紀に作られた本で、示されているのは宇宙の構造。地球が宇宙の中心で、周りが回っている天動説について描かれています。宇宙の秘密が描かれた、聖なる本だったのかも、、(妄想)。

17世紀にコロネリによって作られた、いくつかの地球儀も展示されています。

こちらは15世紀の皇帝で、ハプスブルク家降盛の基礎を築いたと言われているマクシミリアン一世が使っていた、子供時代の「アルファベット教科書」(!)。手描きです。

こちらは図書ではありませんが、「騎士と戦闘」のコーナーに展示されていたコイン。オーストリア造幣局825周年を記念して、「最後の騎士」マクシミリアン一世をモチーフにしたコインが鋳造されました。愛されてますね、マクシミリアン!

ハプスブルク家の栄華に思いを馳せる、世界で一番美しい図書館。機会があればぜひ訪れてみてください。次回はイタリアからお届けする予定です。どうぞお楽しみに。

オーストリア国立図書館
https://www.onb.ac.at/en/museums/state-hall

『古都ウィーン、カフェ巡りと世界一美しい図書館へ』ヨーロッパ写真日和VOL.207staff

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