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ヨーロッパ写真日和VOL.242『パリ、ファッションデザイナーの自宅を訪ねて』

こんにちは、吉田タイスケです。12月のパリから、今回はパリジェンヌのご紹介。元スタイリストで、現在は自身のブランド「メゾン・ドリス」のファッションデザイナー、ドリス・オンブールさんのご自宅を訪ねました。

Maison DORIS
https://maison-doris.com/

建物の高さに規制があるパリでは珍しく、部屋は近代建築アパートの10階(日本の11階)。広さはそれほどでもないのですが、物が少ない分すっきり感じます。

「クグロフとコーヒーでも」と置かれたテーブルがもう、すでに味わい深い!洋服も家具も、ヴィンテージを取り入れるスタイルが大好きというドリス。丸に見えますが、このテーブル(折り畳み式)は珍しく楕円型なんです。

ドリスのお母さんが96年にオークションで手に入れたもの。こういう「風合い」は、欲しくても新品ではなかなか見つけられません。かすれた表面や、傷やシミも過ごしてきた時間がそこにあるようで、いいですね←ヴィンテージ好きがもう一人。

同じテーブルに置かれたライトスタンドも、錆び具合がいいんです。まさに侘び寂び。

壁に据え付けられている棚は、引っ越してきた時からあったもの。あくまで物を詰め込まず、ディスプレイに終始しているところがニクイ。

テーブルの椅子は、スウェーデン製のヴィンテージ。

パソコンデスクは竹??と思ったら、竹っぽく細工された木製の折り畳みテーブルでした。近所にあるリサイクルショップで見つけたもの。

天板はタイル貼りになっている、ユニークな作り。

ベランダに置かれて、掠れている木製の椅子も味があります。

窓辺に飾られた花瓶。これもヴィンテージで50年代のもの。元々は二つあったんですが、昔彼氏と別れた時にお互いが一つずつ持っていったので、今はこれだけなのと笑っていました。奥に置かれたシャネルの5番は、ルームフレグランスとして使っているそうです。ちょっと真似したい。

本棚の横に飾られた聖母子像とハヌキア(ユダヤ教の燭台)。形が独特で、自分も以前撮影でイスラエルに行った時、つい買ってしまいました。隣の欠けたマリア像の色がいいですね。淡いグリーンが本棚に置かれたピンクと呼応しています。

自分でデザインしたワンピースを着て。足元のサボもぴったりです。

テラスにて。遠くに小さく、頭だけエッフェル塔が見えます。上着もドリスがデザインしたもの。

足元はショートブーツで。

テラスに置かれた観葉植物には「仔牛のシチュー、1kg69フラン」の立札。惣菜の札までお洒落に見えるっ←フランス取材あるある。

足元の小花たち。

小さなテラスからは、パリの煙突風景が眺められます。茶色い小さな円柱、あれは全て煙突なんです。現代はパリのアパートで暖炉を使う人は少なくなりましたが、煙突はそのまま残っています。

さて、インテリア紹介の続きです。花瓶が置かれたキャビネットは、モンマルトルのブロカントで見つけたもの。

引き出しの取手にネックレス。ジュエリーボックスなどに片付けず、見せる収納として無造作にまとめるのも、何だかパリっぽい。

窓辺の作品。部屋に入っていちばん気になったのが、この写真でした。美しく、品の良さを感じる真剣な表情。
この女性はなんと、、、ドリスの曽祖母さんでした。ええー、美人!!パスポートか身分証明書の写真だったらしく、スタンプの跡が残っています(正面向いてませんが)。

当時としては珍しく、三度も結婚をしてモダンな人だったと。友人のアーティストが「記憶」をテーマに作品を展示した際に、ドリスがこの写真を提供して、アーティストからプレゼントでもらったそうです。部屋のテーブルといい、この作品といい、家族の歴史に関するものを大切にしつつ、それを自分のスタイルに昇華(?)して暮らしているドリス。時間がちゃんと積み重なっているというか、豊かだなと思いました。

これはお婆ちゃんの写真。結婚式でしょうか。幸せな肖像。

こちらも曽祖母写真と同じアーティストの作品。写真の古典技法を使って作品作りをしています。ご興味のある方は下記リンクからどうぞ。

Tony Parisi
http://tonyparisi.fr/

寝室にはバート・スターンが撮影した、マリリン・モンローのオリジナルプリント。まるで、壁に花が飾られているかのよう。

マリリン・モンローの向かいには、ワードローブを収納する無骨なスチール棚。ホームセンターで購入したものですが「IKEAよりも飾り気のないこっちが好き」と。

寝室のライトもヴィンテージ。ブルゴーニュ地方で見つけたもの。寝台車の照明みたいでいいですね。

アメリカの子供用、ままごとおもちゃの広告プレート。古いものや新しいもの、チープなもの、シックなもの、自分のルーツに関するもの、それぞれが「無理のない」感じでまとまっていて、ドリスが作る洋服にも通じるものがあります。

リビングのテーブルは、友人のカメラマンからもらった機材ボックス。

サングラスをかけるとエルトン・ジョンに似てない?と笑う、ご主人のシャルリーさんとドリス。二人は何から何まで正反対だけど、お互いそれを気にしていません。ファッション・デザイナーのご自宅拝見でした。

次回はパリ2区にあるドリスのブティック兼アトリエを訪ねます。どうぞお楽しみに。

「コーディネイション:Tomoko Yokoshima」

ヨーロッパ写真日和VOL.242『パリ、ファッションデザイナーの自宅を訪ねて』staff

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