ライフスタイルにプラスになる、ファッショナブルな情報を発信。-abox-

367

『再び、ショーフィールズ』ニューヨーク・ニューヨークVOL.156

マディソンです。

2017年頃から、いよいよデパートの不振がはっきり目に見えてくるなか、 “新時代のデパート” と銘打って、このショーフィールズ第一号店がソーホーにスタートしたとき、真っ先にやってきたのを覚えています。確か2019年の6月頃。

それから4年、コロナを経てショーフィールズはどうなっているかというと、今では“世界一面白いショップ”というキャッチで、ますます人気急上昇、この第一号店に続いて、ロスアンジェラス、マイアミ、ワシントンDCにも出店、去年のブルックリン店オープンで、また大いに話題になりました。

そこで今回は、4年前と比べてどんな風に進化しているのか、興味津々でやってきています。

レセプションの女性によると、私が訪れた翌週の水曜日には、キャンペーンを企画、大型ディスカウントのセールを行う予定だとの話でした。その日には何時間も前から行列ができるので、オープン前、かなり早めに来た方がいいというアドバイスまでもらいました。

内装がまるでコミック雑誌から出てきたようで、面白く温かいんですよね。こんなところにも、人々が何度でも訪れたくなる、まるで遊園地のような楽しさがあると思います。

このゴビというブランドは、モンゴル産のカシミアで作られたアパレル・ブランドです。ゴビという名前自体はもちろん、ゴビ砂漠からでしょう。

カシミアは知っていましたが、それが実はモンゴルのアルザス地区に住むカシミアヤギからとれる毛が最高級品だと、初めてこのショップで知りました。柔らかくてふわふわなんだそうです。確かに、製品の肌触りも、とても柔らかく感じました。

カシミアヤギは普通のヤギとはちがい、夏と冬の寒暖差が激しい山岳地帯に生息しているので、寒さから身を守るために、秋ごろから柔らかい産毛をはやすそうです。ウール用に全身を刈り取られる羊とは違って、産毛は一頭から100グラムほどしかとれず、それでカシミアは高価なんだそう。希少価値と聞くと、ここに飾られているカシミアヤギ、とっても賢そうに見えてくるから不思議ですね。



心地良さそうなピンクのカウチの方がお目当てではなく、黒と白の壁の手前に案内が出ていたんですが、銀色の取っ手の下の入り口が、2階へと滑り台になっているそうです。

案内によると、これは中国人アーティスト、ススによるもので、彼女は彼女自身の私的な思い出を文化的な不安感と社会的破壊に乗せて表現することで、さまざまな賞を受賞しているアーティストらしいです。

そんな彼女、滑り台で楽しかった子供のころの思い出があったんでしょうか。なんと注射器の素材と油絵の具で、この滑り台を創作したそうです。この注射器という素材が少し不安感に繋がるんでしょうか。4年前に訪れた時には、作者の案内を読まなかったので、そのまま滑り降りたんですが、不安感と破壊と聞いて、すっかり怖気づいてしまいました。

後ろに黒と白で見えるのが、3階から2階に降りてくる滑り台というわけです。

ピアノが飾ってあるあたり、ショップというより、誰かのマンションのリビングのような…訪れる人々を寛がせる気配りがあちこちに、仕掛けられているようですね。

ということで、アーティストの作風を考えるとなんとなく怖くなってしまい、こっそり階段で降りてきましたが…。そんな私を見つけたマネージャーの男性が、“次に来るときには、絶対に滑りおりるんだぞ!”と後ろから声をかけてきました(笑)。

一階奥にはこのカウチが置いてあって、ここでInstagramやYouTube、TikTokなどの動画を撮ってコンテスト参加を募っています。優秀者には商品や賞金もついてくるようで、そういう取り組みも、ワクワクさせる一因ですよね。

さて、これはまた心地よさそうなカンファター。ベッドや長椅子などで上からかける布、サンディ・シティズンというブランドです。後ろのバーコードをスキャンすることで、企業にもこちらの電話など追跡されやすくはなるんですが、でもスキャンと同時に20%オフのクーポンが付いてくるのでしょうがないか…という感じになります。

内装雑誌はもとより、ファッション雑誌のVOGUEも、快適だと絶賛していたのを目にした覚えがあります。触ってみると、うっとりするくらい柔らかかったですよ。

ムード作りのための赤いライトかなと思ったんですが、そうではなく、より素早く深い眠りにつけるというヘライトという装置でした。

宇宙飛行士が地球に戻ってきたときに眠りのサイクルが妨げられていることが多く、それを研究するうちにNASAは、陽が沈むときの赤い光をあてることが眠りにつきやすくなると発見したそうです。

そこで、オリビア・カセラス医学博士はこの装置を開発、特許を取得したそうで、以降フランスやカナダを中心に3万点が売れ、ようやくアメリカにも南下してきたそうなんですね。価格は140㌦(20,160円、1ドル144円)とありました。

家庭用香り付きキャンドルは今、アメリカで大人気ですが、このボーイ・タウンというスタイリッシュなキャンドル、大豆とココナッツという高品質の素材で作られているだけでなく、LBGTQ(レズビアン、バイセクシャル、ゲイ、トランスジェンダー、クィアー)たちにとって安全だった街の名前とその街を彷彿とさせる香りになっているそうです。

ニューヨークではウエストビレッジ、カリフォルニアではサンフランシスコやハリウッドといった場所が彼ら彼女らにとって安全だった、そんな場所に敬意を表しているそうなんですね。また、キャンドルは大体一つ55㌦(7,370円)なんですが、一つ売れるごとに2ドル(268円)ずつを、トレバー・プロジェクトというLBGTQで悩む若者の自殺を防ぐ団体に寄付しているそうです。

さっきのキャンドルもそうでしたが、これらもお土産ものコーナーになります。手前の缶にはTokyo Margという名前がついていました。なんだろうと検索してみると、アルコールフリーのハイボールだそうです。

アメリカではあまりハイボールという飲み方にはなじみがありませんが、日本では人気だと、今では世界中で知られているからでしょうか。アルコールフリーとはいえ、よくみるとカンナビス、つまりマリファナ入りのようです。実は去年の4月から、ニューヨーク州では娯楽用マリファナが解禁になっています。とはいえ、東京では禁止だと思うので、このネーミング、如何なもんでしょうか…。

さて、如何でしたか。

置いている製品もユニークですが、その展示の仕方も、デパートというよりはショールームのようでした。また、ショーフィールズを人気のショップにしているのは、さまざまなイベントや、キャンペーンの成果もあるような気がします。

今度はオープンしたてのブルックリン店をぜひ訪ねてみたいですね。

ではまた、ニューヨークでお会いしましょう。

『再び、ショーフィールズ』ニューヨーク・ニューヨークVOL.156Takashi -タカシ-

関連記事