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ニューヨーク・ニューヨークVOL.3『優雅なザン・トイ』

お元気ですか、マディソンです。今回はザン・トイのショーです。ブライアントパークに仮設されたテントで次々行われる形式から、現在のようにニューヨーク中あちこちで行われる形式にかわって、このピア59スタジオには本当によく来るようになりました。ザン・トイのショーもここで行われます。写真では遠くにワン・ワールド・トレードセンターが見えますね。ツインタワーが9/11のテロ襲撃で無くなってしまった、その後に復旧した高層ビルです。

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スタジオ入り口にはニューヨーク・ファッションウィークのサインが出ていて、ザン・トイの紹介スライドも投影されています。ザンは18歳の時に故郷マレーシアを後に、カナダのトロントを経てニューヨークへと渡ってきました。デザイナーの登竜門、パーソンズでデザインを学んでいます。私の友人が彼のバックステージを手伝いだして19年だそうなので、もう20年近くファッションウィークに参加している、ベテランデザイナーです。

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まだバックステージ準備段階なので、ショー会場には誰も入っていません。ステージAだそうです。

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友人がバックステージを手伝っているので、中にいれてくれました。ショー開始時間に間に合わせるため、ヘアメークはもちろん、取材するメディア合戦も始まって、こちらは緊張感と熱気で一杯です。

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モデルさんたちのリハーサルがはじまりました。一旦ヘアもメークもそのままに、ショーで着る担当のドレスに向かいます。今回用意されているのは33着だそうですが、まだきちんと包装されていて、どんなドレスなのかわからない状態になっています。

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バックステージを見た後、まだショー開始まで30分以上あったので、会場内のバーに向かいました。今回の2月の7日間で、ピア59スタジオでは30人ものファッションデザイナーがコレクションを披露したそうです。参加者は1万人程度らしいですが、それでも9月に来た時ほど、バーは混んでいません。

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たくさんあるショー会場の中心に位置しているこのバーには外の船着き場が見えるテラスもあって、2月は寒くて無理ですが、9月のショーのときなどハドソン川の風がとても心地よく吹いています。ハドソン川対岸のニュージャージー州も開発が進んでタワーマンションの夜景がとてもきれいですね。

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席にはザンからのギフトバッグが。開けてみると中には電話の小型充電器、スキンケア製品、高級カード”パピルス”の特製カードなどが入っていました。

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そうしているうちに、いよいよショーの開始。今回のテーマは“鮮やかなロイアル・ブルー”です。ザンのデザインする服は、ハリウッドスター顧客としてはシャーロン・ストーンやメグ・ライアンらにも好まれて着られているようで、トランプの元妻イボンナ・トランプも顧客の一人だそうです。前列のグレーの大きな帽子の女性は、上得意顧客のようで、ザンのスタッフにエスコートされて席につきました。ザンのドレスは、サクスフィフス・アベニューなどの高級デパートでは買えますが、彼自身のブテイックはマンハッタンにはありません。その代わり、ショーの後にはショールームが仮設され、上得意客はそこで注文していきます。

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白から始まって、暗闇にいよいよ登場する今回のテーマ、鮮やかなロイヤルブルーです。バックステージでのインタビューでザンはそのインスピレーションについて話していました。88歳のお母さんを昨夏パリに連れて行った折、リッツカールトンが改装直後だったそうです。そのロビーに足を踏み入れた時の、鮮やかなロイヤルブルーのデコレーションが忘れられず、それをメインに、後はなるべくブルーを引き立たせるよう黒と白を合わせたと言っていました。その効果は満点で、この鮮やかなブルーのドレスが今度は招待客の目に焼き付いたんでょう。ショーの翌日に48丁目の彼のショールームを訪ねてみると、この鮮やかなブルーのドレスを3名くらい、もう購入するために試着していましたよ。

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ショーが終わって外に出ると、怪しげにエンパイヤステイト・ビルが闇夜に浮かんでいました。彼がアジア人ということもあるのかもしれません。繊細で優雅、やさしく美しいショーが堪能できました。

次回はいよいよルイ・ヴィトンのディスプレイの謎にせまります。お楽しみに。

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