ライフスタイルにプラスになる、ファッショナブルな情報を発信。-abox-

2,212

ニューヨーク・ニューヨークVOL.36『春のFURLA(フルラ)』

ニューヨークから、マディソンです。
ようやく暖かくなってくると、早速ノースリーブ族がでてくるんですね。今回は、すっかり春らしく模様替えした5番街フラグシップのフルラを、久しぶりに訪ねてみました。

ショーウィンドーに春夏ものと表記されている通り、オレンジや黄色が目立ちます。最近は何処もそうですが、インスタ映えを意識しているようですね。

もちろん一般的にブラント店は、他のアメリカのお店より陳列が整然としています。でも、中でもフルラは特に訪れる女性たちの好みを意識しながらも、いつもきちんと整えられている印象が強いです。



メトロポリス・ミニのクロスボディは、トップを付け替えられるので本体一つでたくさん楽しめますが、日本ではあまり見ないような…。トップのデザインは今回蝶や花など、ここにもふんわり春が香ります。赤い本体に、トップ・デザインはてんとう虫。レザーやビーズの飾りがカスタマイズ感を高めていますね。
それからディスプレイ奥に見える黒の本体にブルー地にピンクの花というのは、少しアジアテイストな感じがします。

こちらの方はもっとアジアテイストです。
今年2月の春夏もののニューヨーク・ファッションウィークで発表され、話題になったブロカレ・シリーズのバッグです。テイストはアジアなんですが、デザインしたのはイタリアのファッション・スクールに通う学生だそうです。



着物の生地で作られたこのバッグ、アメリカでは5番街フラグシップ店とラスベガス店にしか置いていないので、私がショップを訪ねている間にも、たくさんアジア女性たちが買いに来ていました。海外からの観光客に人気のようです。
赤や黒、落ち着いた色合いと光沢がエキゾチックで高級感が出ていますね。

キャロリナが指し示している、このブルーのマレットなどは根強い人気があるそうです。ただ新マネージャーのジュリアンナはというと、その横の虹色トップのメトロポリス・ミニが一番好きだと言っていました。
アメリカでは60年代のフラワーチルドレン世代、ヒッピー世代にもてはやされたレインボーのデザインですが、確かに今見てもレインボー、かえって新しくて、自由な感じがしますね。このレインボーに比べれば新しい70年代、80年代のシンボルやデザインのリバイバルも、ここのところファッション業界では目立っています。

虹色バッグもそうですが、メトロポリス・ミニはスカーフでこんな風に飾ることもできて楽しいですね。デザインのない、シンプルな色合いのバッグが、スカーフで全く別の楽しみ方ができるんです。

この5番街フラグシップには男性用製品は陳列されてはいないんですが、写真でレベッカが紹介してくれているサメのバッグパックはじめ、ウォレットやフラットなバッグなど数点在庫として置いています。
ガールフレンドと一緒に見に来て、自分も何かほしい、と言い出す男性は案外多いんだそうです。このバッグパック678㌦だそうですが、フルラらしい、何とも楽しいデザインですね。

といって、この店舗で今一番人気は何といってもこれ、ミニミラノのクロスボディです。
ショルダーではなく、クロスボディにすることで両手が自由にききます。今ではマンハッタンはとても安全になりましたが、20年近く前まではショルダーでは盗まれる可能性があったほか、両手が自由にきくことでペパースプレィを噴射したり、サイレンベルを鳴らすことで危険回避ができたものです。
ただ安全になったマンハッタンで今でもこのクロスボディ・スタイルが人気なのは、女性が活動的になり、自由な両手でさらに大きな仕事用バッグを持てたり、インスタ用の写真を撮ったりするためのようですが…。



この春のテーマはフルーツなので、パイナップルにオレンジ、レモンにイチゴと小物もフルーツの形にデザインされていて、見ているだけでも楽しいです。レモン色のゴロサ・バッグも、そのフルラらしくない形が、かえって人気だと聞きました。
さて、如何でしたか。

フルラには何度も来ていますが、来るたびに暖かい太陽の光を一杯浴びたような楽しい気分になります。マンハッタンの激しく自由なエネルギーとも少し違う、陽気なイタリアの暖かな太陽の下の自由さが、フルラのデザインに感じられるからでしょうか。
ではまた、ニューヨークでお会いしましょうね。

ニューヨーク・ニューヨークVOL.36『春のFURLA(フルラ)』staff

関連記事