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『ニューヨーク、ミッドタウンのクリスマス』ニューヨーク・ニューヨークVOL.52

マディソンです。 今回はクリスマスのミッドタウンを歩いてみました。

毎年11月末から12月初めの、感謝祭が終わった翌週の水曜日に、ライトの点灯式が全米に放映されるロックフェラーセンターのクリスマスツリーです。1993年に初めて点灯式はスタートしたと聞いていますが、このツリーにライトが灯ると、マンハッタンではいよいよクリスマス気分が盛り上がり、あちこちでパーティが開かれます。

それにしても、センター案内の看板の上にスタバのカップやボトルが並んでいる感じ、お行儀は悪いんですがニューヨークらしさも出ていますね。

ロックフェラーセンター中心のこの場所、夏はレストランなんですが、冬の間はスケートリンクがオープンして何時もにぎわっています。

ツリーの高さは20~30メートルの間の木が選ばれるらしいんですが、こうして人の高さと比べてみると、確かに巨大ツリーですね。ツリー真下の金色の像はプロメテウス像です。人間に火を与えたといわれるギリシャ神話の男神なんです。

ロックフェラーセンター近くのTOPSHOP、TOPMANのフラグシップ店のディスプレィはホリデーパーティのようです。ポップスではじけたディスプレイですね。ロンドンブランドでアメリカでは人気なのですが、日本市場からは残念ながら撤退したと聞きました。

下の方にNYPD(ニューヨーク・ポリス・デパートメント)というニューヨーク警察のコンクリートと柵が置いてあるのは、この時期この辺りは観光客で大賑わいで道路にはみ出して歩いている人たちも多く、危ないので置かれているとのことです。

ロックフェラーセンターの真向かいにあるのが、高級デパート”サクス・フィフスアベニュー“のフラグシップ店です。この時期ライトだけでなく、音楽も加わったクリスマス・ディスプレィが建物全体に仕掛けられていて、ショーウィンド―の飾りと合わせて、道行く人が立ち止まっては眺めていきます。

サクスは全米に50店舗以上あるらしいものの、この5番街フラグシップ人気は圧倒的で、全体の売り上げの20%近くがこの店舗からだそうです。しかもクリスマスが一番の売り上げ時と会って、ディスプレィにも力が入っていますね。



何ともロマンティックなショーウィンドーですが、プレゼントに囲まれて目隠しをした女性の背景には動画が現れる仕組みになっています。

Facebookが今年8月動画配信ウォッチをスタートしましたが、マンハッタンでは巨大動画で夜でも真昼のように明るいタイムズスクェア以外でも、動画広告の波が押し寄せてきているようです。このサクスのクリスマスショーウィンドーも、今年から動画が入ってきているようですし。

6番街を上がっていくと、UBSのクリスマス・ディスプレイがツリーではなく、くるみ割り人形の兵隊たちでした。スイスのチューリヒに本拠地を置く、世界最大級の金融グループだそうですが、華やかで勇ましいクリスマスの飾りですね。

何度か訪れたことのあるバカラホテル、そのクリスマスはどんな感じかな、と入ってみました。入口に白い羽でできたフワフワのクリスマスツリーが真っ暗な闇に浮かび上がるように飾られていました。緑でもなく、木のツリーでもありません。幻想的でユニークです。

高いツリーの上方にを注意してみると、羽の中に一点だけ真紅の花のオーナメントが飾られています。心憎い演出ですね。



カフェの方は一見したところ以前来た時と変わらずに、ツリーなどのクリスマス的な飾りは全く見られません。ただところどころ椅子にフェイクファーが飾られていました。

そういえば2月に開かれたニューヨーク・ファッションウィークで今年の秋冬はファーが人気でした。さりげなくトレンドを取り入れているようです。浮かれた巷のクリスマス騒ぎに一線を引いた、バカラらしい、洗練されたクリスマス仕様だと言えます。

マンハッタンの中央駅、グランドセントラル駅の飾りはリースとガーランドですっきりとしています。なるほど、大勢の通勤者でごった返すここでは、巨大ツリーよりもこの方が落ち着いて素敵ですね。

実はグランドセントラル駅一階にはニューヨーク交通博物館というスペースがあるんですが、12月から1月24日まで期間限定で、ホリデー・トレインショーが開催されているんです。



今年で17回目の開催になるこのショー、ライオネル社製の模型列車がマンハッタン摩天楼のO字型線路を走行していて、子供たちはもちろん大喜びですが、鉄道マニアの大人たちも楽しんでいるようです。

入場無料なので誰でも入れますが、一階西側の奥の分かりにくい場所なので、知らない人は見つけにくいような気がします。グッズを大量購入している大人たちがたくさんいて、鉄道マニアの人たちがこんなにいたことに驚かされました。



グランドセントラル駅裏手を回るイエローキャブや、駅のホームで待つ人たちも精密に作られています。今のように地下から発着するのではなく、どうやら昔はホームがビルの谷間にあったようですね。

最後にユダヤの祝日に飾られるマノーラをご紹介します。

ニューヨークはかなりユダヤ人が多いので、クリスマスツリーと並んでこのマノーラをこの時期あちこちで見かけます。紀元前165年にシリアから攻められたユダヤ人たちが山に立てこもり、ようやく勝利した後で寺院を建てた折、少量のオイルしかなかったのに8日間をその少量のオイルで灯せたという奇跡に由来して、キャンドルは真ん中に1本左右に4本づつで8本の燭台になっています。
ハヌカの祝日は太陰暦によっているので、毎年数日ずれますが、大体クリスマスの前あたりの8日間をかけてお祝いするという習慣になっているんです。

さて、ミッドタウンのそれぞれのクリスマス風景、如何でしたか。ではまた、ニューヨークでお会いしましょうね。

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