ライフスタイルにプラスになる、ファッショナブルな情報を発信。-abox-

894

『Dior(ディオール)ミートパッキング地区にポップアップ』ニューヨーク・ニューヨークVOL.53

こんにちは、マディソンです。
冬のマンハッタンとても寒いんですが、今回はダウンタウンを歩いています。ソーホー地区から、ディオールが期間限定のポップアップ店をオープンした、ミートパッキング地区に向かうところです。

地下鉄でソーホー地区のプリンス駅に着きました。壁にはフラミンゴ・シェイバーの宣伝ポスターが。フラミンゴは女性の体毛専門シェイバーを販売しているオンラインサイトなんですが、お顔とボディのワックスセットも販売しています。

男性用シェイバーで5年間で急成長したハリーズが、今度は女性用に乗り出して作ったブランドです。去年2月には112ミリオンダラー(約120億円、1㌦108円)の投資資金も集まったので、こうして地下鉄の、人々の目に触れる場所のあちこちで宣伝が始まってきているみたいですね。
シェイバー自体はクリームも合わせてセットで16㌦(1,728円)相当ですが、もちろんドラッグストアのものよりは高いものの、それでも”女性の身体の曲線に合わせた独特のカーブのシェイバー”として人気のようです。

こんなところにも。
ただ最近オンラインでスタートした、デザインがしゃれている日用品ブランドサイトの存在を地下鉄で知ることは多いです。
超音波歯ブラシをオンライン販売で安価で提供したクィップもそうでした。一気に大々的に宣伝をかけるので、ついブランド名を覚えてしまうんですね。

駅の階段を上がってすぐのオールバーズ。

ニューヨークタイムズ紙で“世界一快適なはきごごち”と紹介されて以来、いつもいっぱいのショップです。サンフランシスコでスタートしたブランドで、サトウキビの木の皮や羊毛、ごく少量のプラスチックはリサイクルができるとあって、デザインでいうと3通りしかなく、色も限定なんですが、環境的に持続性のあるブランドとしてシリコンバレーでも大人気なんです。マネージャーのダリオによると、日本進出の話も幾つか来ているものの、まだ決定的ではないそうなので、ニューヨークに来られたら、是非お訪ねくださいね。

通りを挟んで向こうにはアマゾン4スターのショップ。
アマゾンのサイトで4スター、つまり売れ筋商品だけを集めて店舗販売で紹介しています。クリスマス前は大賑わいです。


photo by Dior

ここが、今回楽しみにしていたディオールのポップアップ店です。
昨年11月10日から21日の間の2週間だけ、期間限定でオープンしていました。

photo by Dior

このポップアップ店は“トワル・ド・ジュイ”をモチーフにしているそうです。
18世紀フランス、パリのモンティ―二ュ通りに初めてオープンしたディオールのショップの壁に使われていたこのデザインは、2019年の夏のクルーズ用コレクションとして蘇りました。アーティスティック・ディレクターを務めた、マリア・グラツィア・キウリは、伝統的な刺繍で女らしさを際立たせるシルエットに力を注いだそうです。

キウリは今回のポップアップ店では、このトワレ・ドゥ・ジョウイを実はドレスやバッグだけでなく、そのモチーフでできた動物たちが立体的に表れ、場所にたたずんで動きまわるといイメージも広げたかったようです。

キウリがメキシコの女性騎士からインスピレーションを受けたというこのスタイル、ラテンアメリカ文学に現れるマジックリアリズムを追求したとインタビューに答えていました。彼女はローマ生まれだそうですが、お母さんがお針子さんで、10代の頃は自分のスタイルをみつけようと盛んにマーケットに足を運んでいたそうです。お気に入りは個性的なバッグやヴィンテージスタイルで、自然なブロンドのその髪も、その時々に合わせて黒やピンクにカラーしていたそうです。

photo by Dior

虎にキリン、バッグを抱える猿もいます。
キウリは、2016年にラフ・シモンズを継ぐ形でディオールのクリエィティブ・ディレクターに就任しましたが、それ以前はピエール・パオロ・ピッチェーリと共同でヴァレンティノのクリエイティブ・ディレクターとして活躍していました。二人は共同で、若さ溢れるエッジ―なスタイルを作り上げ、ヴァレンティノの売り上げを7年間で4倍以上に跳ね上げたと言われています。彼女が抜けた後のピッチェーリを心配する声がファッション業界で続々上がってきているそうです。

トワレ・ドゥ・ジョウイが3Dとなって飛び出してくるイメージの中、今回のポップアップでもう一つ実現したかったのが、奥に見えるABCDIORだそうです。これはトートバッグにそれぞれの個人名を刺繍することでカスタマイズするサービスで、ミートパッキング地区のこのポップアップの2週間が終了した後も、12月の4日から13日まで、57丁目のフラグシップに場所を移して、このサービスは続けられました。クリスマス・ギフトには最適なサービスだったからでしょうね。

photo by Dior

自分の名前入りのディオールのバッグ、こんな感じでしょうか。

イブ・サンローラン、エルメス、そしてディオールと、ソーホーからミートパッキング地区まで有名ブランドが次々ポッポアップ店を仕掛けている中、新進ブランドのオールバーズ、オンライン新ブランドのフラミンゴ、そして最近では新進ではなくなってきたスプリームのフラグシップも相変わらず行列が絶えません。マンハッタンのダウンタウンは、アップタウンよりも新旧入り混じってのブランド全盛といった感じがします。

如何でしたか。ではまた、ニューヨークでお会いしましょうね。

『Dior(ディオール)ミートパッキング地区にポップアップ』ニューヨーク・ニューヨークVOL.53axesedit

関連記事