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ヨーロッパ写真日和VOL.64『冬の南仏プロヴァンスから』

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こんにちは、吉田タイスケです。
新年明けまして、おめでとうございます。
今年もどうぞ宜しくお願い致します。

年末年始はパリで静かに過ごしました。
こちらは日本で言うところの「お正月」という趣はなく、2日から通常通りに町は動きだします。
むしろ、クリスマス前後の方が、ヨーロッパの「お正月」的存在のような気がしています。

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猫さん、こんにちは。
さて去年の12月、クリスマスシーズンは撮影で南仏プロヴァンスを訪ねていました。
伝統的な暦では、南仏プロヴァンスのクリスマスシーズンは12月4日(聖バルバラの日)から2月2日(ロウソク祝別の日)までとなっています。
つまり、今もクリスマスなんです。
今回はそんな冬の南仏プロヴァンスから、お届けします。

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南仏と言えば、レンガ色の村を遠くに望んでラベンダーの畑が広がり、揺れるコクリコや鮮やかなブーゲンビリアが思い浮かびますが、冬に来るのも良いものです。
まず第一に人がいない(!)。
レストランやホテルも混んでいないので、当日でも予約がとれたりします。

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ベンチの後ろにはオリーブの樹。
ここはキュキュロンという人口2000人ほどの小さな町です。
町の中心にはプラタナスに囲まれた池があり、そこの畔にミシュランひとつ星のレストランがあります。
伝統的なクリスマスディナーを供するという、そのレストランを撮影するために立ち寄りました。

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可愛い扉の前には、番犬ならぬ番猫。

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高台から見おろす町並み。
15分もあれば、端から端まで歩けてしまいます。

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フランスではクリスマスの時期になると「クレーシュ」と呼ばれる「イエス生誕の場面」を表した模型が飾られます。
南フランスでは19世紀初めから、マルセイユを中心にサントンと呼ばれる土人形を使ってクレーシュを盛んに製作するようになったそうです。
キュキュロンでもその伝統は残っていて、各家の窓辺にそれぞれクレーシュが飾られていました。

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この写真はアプトという町の教会にあったクレーシュから。
元々はキリスト生誕の場面ですから、マリア、ヨセフ、東方の三博士など登場人物も限られていたのですが、次第に動物や、イエスが生まれた小屋の周りに住む人達、、と作られるようになり、今や村ひとつ全てが対象です。
井戸端会議をするお婆ちゃんから羊飼い、衛兵に旅人、職人にネコ、買い物帰りのご婦人まで。
楽しいサントン人形の世界がそこに。

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こちらは戻ってキュキュロンの教会から。
小さな町ですが、教会は立派です。
いくつか他の町の教会も訪ねましたが、どこも色鮮やかな大理石が装飾に使われ、華やかでした。

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床も花柄だったり。

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教会を出て町を歩いていると、すごい行列ができているパン屋がありました。
こんな小さな町で大行列。
ここは旨いに違いないと、さっそく並びます(唯一のアジア人)。

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あとで知ったのですが、無農薬の古代麦粉を使って薪で焼きあげる、巷で評判のパン屋でした。
ひとつ星レストランといい、意外に(?)グルメな町と認定!

LES FOURNIL DES TOUSELLES

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クラシックな内装が素敵な一つ星レストランも、とても感じの良いところでした。
ここまで来たら、ぜひ訪ねてみて下さい。

LE PETIT MAISON

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静かなクリスマス。
冬の南仏プロヴァンスを歩いてみました。

次回はまた、パリからお届けする予定です。
どうぞお楽しみに。

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