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ヨーロッパ写真日和VOL.92『秋のヴェルサイユ宮殿で、アート散歩』

こんにちは、吉田タイスケです。秋も深まるこの頃、先日ヴェルサイユ宮殿で毎年恒例となった、現代アーティストの展覧会を見てきました。

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こちらは鏡の回廊。天井画にはルイ14世時代の偉業が寓意的に描かれ、回廊の両側には当時贅沢品だった鏡がふんだんに使われています。

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その回廊の突き当たり、こちらも「鏡」を用いた作品が設置されていました。

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今回ヴェルサイユ宮殿とコラボレーションをしたのはアイスランドの芸術家、オラファー・エリアソン。実際には鏡が二枚と半円型に光るオブジェが組み合わされていますが、鏡同士の映り込みで、あたかも別空間がそこにあるかのようです。

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他にも鏡や光を利用した作品が、いくつか館内に展示されていました。円は太陽や月を想起させ、まるで日蝕、月蝕を体験しているかのようです。

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大理石が美しい階段と踊り場。

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外に出てみましょう。オラファー・エリアソンの作品を見てから庭を眺めると、刈り込まれた芝生の幾何学模様も、何だか現代的に感じられてくるから不思議です、、、。

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そして、突如大運河に出現した巨大な水柱。一種異様な風景ですが、実はこれもオラファー・エリアソンの作品のひとつ。

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人工的に巨大な滝を運河に作っています。庭には水をテーマにいくつか作品が置かれていて、こちらも館内同様「異界」が出現していました。

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お城と庭園は有料ですが、ヴェルサイユの森と運河には誰でも無料で入ることができます(犬も)。まだ暖かかったこの日も、多くの人が運河横の芝生でくつろいでいました。ガチョウやカモも慣れたもので、ずうずうしくパンを催促しにきたり。日本で言うと、皇居の庭が解放されているようなものでしょうか。

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森があり、運河があって、池があり。夕焼けに映えるヴェルサイユの庭は、それ自体がひとつの芸術作品のようですね。宮殿を初め、二つのトリアノン、王妃の農村、馬車博物館、フランス式庭園と、一日ではとても見て廻れない規模のヴェルサイユ宮殿周辺ですが、ここまで来ることがあったら、ぜひ森と運河横の芝生でのんびりする時間を作ってみてください。今回訪ねてみて、ちょっと通いたくなりました。次回の更新もどうぞお楽しみに。

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