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ニューヨーク・ニューヨークVOL.1『マディソン街で聞くCOACHヒストリー』

初めまして、マディソンです。今号より、ニューヨークのさまざまなシーンを切り出してご紹介していきたいと思っています。美容とファッション専科のコンサルタントとして、NYブランドに携わる方たちとも若干親交がありますので、ブランドの背景なども、少しづつお知らせしていければと思います。

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今回の出張ではセントラルパークから南に3ブロックの、パークセントラルに滞在しました。この由緒あるホテルには、ルーズベルト大統領夫人はじめ、数多くの著名人が滞在したと聞いています。

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まだ午後になったばかりなので、バーも寂しい感じですね。アメリカでマフィア・ギャング全盛期だった50年代には、さぞ賑わっていたことでしょう。入口の左となりに観光客でにぎわうスタバがありますが、ここには昔マフィア御用達だったバーバーがありました。5代マフィアの一つ、ギャンビーノ・ファミリーのアナスタシアがここで暗殺されたそうで、犯人捜査のかいもなく、事件は迷宮入りしてしまっています。

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外に出て、別名ブランド通りと呼ばれている57丁目をマディソン街に向かいました。この通りには、バーバリー、シャネル、ルイ・ヴィトン、エルメスばかりかナイキやヴィクトリアズ・シークレットまで立ち並んでいます。ただ先週末の寒波で気温は零下に。ニューヨークの街は凍りついているので、いつもならウィンドーショッピングしている人たちも目的地に急ぎ足です。

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さて、NYでも大人気のコーチ。今年75周年を迎えたブランドですが、その記念に400ヶものバッグを使ってできたのが、この恐竜、レクシィなんだそうです。デザインしたのはもちろん、クリエイティブ・ディレクターのスチュワート・ヴィヴァース。後脚付け根のところにある巨大バッグパック以外はすべて、既存のバッグから作られています。全長10フィートもあるんですよ。

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向かって右手が、レクシィの説明をしてくれたイボンヌです。

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イボンヌによると、1941年にニューヨークのガーメント・ストリートでスタートしたコーチ、最初の名前は“マンハッタン・レザー・バッグズ ”だったとのこと。創始者は、野球のグローブが作られている、その製法にインスピレーションを受けて、同様の製法でバッグが作れないものか試行錯誤したと聞いています。5番街にあるこの店内の2階には、当時のバッグ制作工場を再現したスペースが設けられています。

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当時をしのんで、野球のグローブが陳列されていますね。マリリン・モンローと結婚したジョー・ディマジオが活躍したころでしょう。メジャー・リーグ・ベースボールが起点というのは、とてもアメリカらしいです。とはいえ、コーチのグローブとは、あまり汗っぽくない、スタイリッシュな野球選手が想像されますね。

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コーチが一躍世界ブランドになったのは、1979年にㇽ―・フランクフォートがCEOに就任後の話です。それまではマンハッタンでも知名度あまり高くありませんでした。当時バッグといえばデパートで販売されているヨーロッパ製の超高級バッグか安物しか見あたらなかったのですが、フランクフォートは高品質でありながらも手の届くラグジュアリーを提唱し、コーチは若い女性を中心に世界中で爆発的ヒット、現在に至っています。

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ホテルに戻ると、すっかり辺りは暗くなっていて、通りの向こうには音楽の殿堂カーネギーホールが浮かび上がっていました。実は数日後の13日、エックス・ジャパンのヨシキがソロ・コンサートをここで開いたのですが、5階席まで埋まる大成功だったと聞いています。ヨシキは2014年にはエックス・ジャパンでマディソン・スクエア―・ガーデンでもコンサートを開いていますから、2代殿堂制覇したことになります。

如何でしたでしょう?ニューヨークにいらしたら、是非5番街のコーチ、訪ねてみてください。次回は、ラルフ・ローレンのラルフ・カフェなどご紹介したいと思っています。

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