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ニューヨーク・ニューヨークVOL.17『ベッカに出会う』

ニューヨークから、マディソンです。クロマットは、ただ今ニューヨーク・コレクションでも話題の水着とスポーツウエアのブランドで、アメリカはもちろん、ヨーロッパや中東にも広がってきています。日本では、渋谷のキャンディ・フェイクトーキョーや神宮前ラ・フォーレのビューティクらで紹介されていると聞きました。

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去年からキテイルと話題のノマド地区。ノマドはNoMadの略で、North of Madison Square Park、文字通りマディソン・スクエア公園の北側の地域を指しています。公園自体は5番街とマディソン街の間にあるんですが、アイロンの形で有名なフラットアイアンビルの近くで(写真前方右側にみえていますね)、この通りの間の大体23丁目から26丁目あたりがノマド地区と呼ばれています。この地区の有名な建物にはノマド・ホテルがあり、その隣にはニューヨーカーに大人気のオーガニックサラダ専門店スイートグリーンなどがありますが、今回紹介するクロマットのショールームもこの人気地区にあるんです。

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ノマド地区はもともと何にもない地区だったんですが、近年おしゃれなショップが出現し始めました。ただ、元々のおみやげ物屋さんのような、怪しいお店もあちこちにあり、混沌としています。そんな怪しいお店の間の、怪しいドアを開けると…

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通りの混雑した喧噪がうそのように、真っ黒な階段も、その先のあくまで怪しい真っ黒なドアもひっそりとしています。住所を間違えたのかと確認してみるほどでした。

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ドアの向こうは、インターナショナル・プライグラウンド(直訳すると、国際遊園地?)という名のショールームで、ここはクロマット他新進気鋭の若手デザイナー達の作品のショールームとなっています。活気にあふれているのですが、この中に入るまでわからない感じ、いかにもニューヨーク的ですね。

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こちらが彼女自身のデザインをバックにしたクロマット・ブランドの創始者でありデザイナーのベッカです。彼女は大学で建築学を専攻、建築士から転身してデザイナーになったという異色の経歴の持ち主。彼女のデザインは立体的で、コートの中に空気を入れて膨らませたりもするんです。

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空気を入れて膨らませると、空気なので重くないにもかかわらず、厚みと大胆さが増しますね。

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ベッカのデザインする大胆で力強い水着や、エクササイズ用のスポーツウェアはヴォーグはじめ数々のファッション誌でも取り上げられ、マドンナやビヨンセ、ティラー・スイフトらのセレブも称賛の言葉を寄せています。
ベッカが言うには、彼女の作品はパワフルで大胆な女性への応援歌なんだそうです。

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2010年にブランドを立ち上げて以来、2013年には既にペーパーマガジンからベスト・インディーデザイナー賞を受賞したり、ニューヨーク・ファッション・インスティテュートからデザイン起業家に選ばれるなど数々の賞を受賞しているベッカですが、ニューヨーク・コレクションの母体であるCFDAという団体からの推薦で、メークアップアーティスト・ブランドであるマックとのコラボも実現したんですよ。

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これらがベッカがデザインしたマック製品。彼女のシグニチャー・カラーのブルーのリップ、マスカラ、アイシャドウの他、ビビッドな発色のオレンジのリップなどもコレクションに入っています。

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ベッカ自身がパンフレットの表紙に登場していますね。ブルーの格子模様は私たちを縛り付けている檻を表していて、その檻を破るパワーを彼女のコレクションから得てほしいという願いが込められています。解放されて自由になること、自由になろうよ!クロマットはそんなメッセージ性あるブランドなのです。
如何でしたか。今回は新進気鋭の異色若手デザイナーの作品、ご紹介しました。ではまた、ニューヨークでお会いしましょうね。

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